近年では、高度なARを実現するために「SLAM(Simultaneous Localization and Mapping:自己位置推定と環境地図作成の同時実行)」と呼ばれる自動運転やロボット工学の技術が応用されています。これにより、カメラを動かしても重ね合わせたデジタルオブジェクトがずれることなく、あたかも最初からそこにあったかのように床やテーブルの上に固定して表示させることができます。また、スマートグラスなどのウェアラブル端末の進化により、両手を自由に使いながら作業手順を目の前に投影する現場作業用のARも実用化が進んでいます。
IT試験においては、ARが「現実世界に仮想のデジタル情報を重ね合わせる技術」であることを定義した選択肢を正確に選べるかどうかがポイントです。
試験で注意すべきキーワードは以下の通りです。
・現実世界の視覚情報をベースにしている:ここがVR(仮想世界のみ)との決定的違いです。
・重ね合わせて表示(拡張する):現実の映像に文字、画像、3Dグラフィックスをオーバーレイ(上書き)します。
・具体的な応用例の識別:スマートフォンのカメラを用いた道案内アプリ、カメラ画像に補正フィルタをかける写真アプリ、部屋に仮想の家具を配置するインテリアシミュレーターなどがARの適用事例であることを選択できるようにしましょう。
また、「HUD(ヘッドアップディスプレイ)」と呼ばれる、車のフロントガラスに現在の速度やナビゲーション情報を投影する運転支援システムもARの仲間(または応用技術)として試験に出題されることがあります。
ARと関連が深い用語には、現実を覆い隠して別の世界を体験させる「VR(仮想現実)」や、現実と仮想オブジェクトがリアルタイムに相互作用する「MR(複合現実)」があります。また、自己位置と周囲の地図を同時に計測する「SLAM技術」や、車の運転席などで情報をガラスに投影する「HUD(ヘッドアップディスプレイ)」も重要な関連ワードです。