UPS(Uninterruptible Power Supply)は、コンピュータシステムを電源トラブルから守るための物理的なインフラ機器です。電力網からの給電が途絶えた際、内蔵するバッテリーから瞬時に(ミリ秒単位で)交流電力を供給し続けるため、サーバーなどの精密機器が再起動したり停止したりするのを防ぎます。多くのUPSは、給電を維持するだけでなく、雷サージ(落雷による異常高電圧)や電圧の低下・ノイズなどをフィルタリングして安定した電気を供給する機能も備えています。UPSのバッテリー容量は限られており、通常は数分から数十分程度の電力を供給する設計となっています。この間に、システム管理者は稼働中のプログラムを安全に停止させ、データをストレージに書き込む「自動シャットダウン処理」を実行するための時間を確保します。UPSは、落雷などによる「瞬時電圧低下(瞬低)」や一時的な停電から、サーバー内のデータ保護やマザーボードの破損を防ぐために必須の設備です。
ITパスポート試験では、「UPS(無停電電源装置)」という名称と、「停電時に一時的に電力を供給する装置」という機能が直結して問われます。特に、UPSの主目的が「システムを永続的に動かし続けること」ではなく、「安全にシステムをシャットダウンさせるための時間を確保すること」であるという点が重要です。自家発電装置(長時間の電力を供給するが、起動までに時間がかかる)と組み合わせて使用され、電力が途切れる瞬間をUPSがカバーし、その後に自家発電装置に切り替える、という構成での出題もあります。発電装置そのものではなく、一時的な「避難時間を稼ぐためのバッテリー装置」という認識が重要です。
ファシリティマネジメント、可用性、シャットダウン、自家発電装置、瞬時電圧低下(瞬低)