VPNとは? — インターネット上に仮想の専用線を作る技術
VPN(Virtual Private Network)は、公衆インターネット上に暗号化されたトンネルを作り、安全に社内ネットワークへ接続する技術です。
SSL-VPN vs IPsec VPN
| 項目 | SSL-VPN | IPsec VPN |
|---|---|---|
| 使用プロトコル | TLS/HTTPS(ポート443) | IKE(UDP/500)+ ESP/AH |
| 導入の容易さ | ブラウザ or 軽量クライアントだけで接続可能 | 専用クライアントソフトが必要 |
| NATとの相性 | 良い(HTTPSポートを使用) | 悪い(NATとIPsecは干渉する) |
| 主な用途 | テレワーク・個人端末からの接続 | 拠点間接続(オフィス同士) |
IPsecの2つのプロトコル
AH(Authentication Header)
データの認証・改ざん検知のみ。暗号化はしない。IPヘッダも含めて保護
ESP(Encapsulating Security Payload)
データの暗号化+認証。通常はESPを使う。AHより機能が多い
SSL-VPN脆弱性 — ファームウェア未更新の危険
VPN装置の脆弱性を狙った攻撃フロー
攻撃準備
攻撃者がVPN装置(FortiGate/Ivanti等)の脆弱性情報を入手。未パッチ装置を探す
侵入
脆弱性を悪用して認証なしで内部ネットワークへ侵入
横展開
社内ネットワークを自由に動き回り(ラテラルムーブメント)重要システムを探索
被害
データ窃取・ランサムウェア展開・バックドア設置
対策① ファームウェアの即時更新
VPNベンダーがパッチを出したら72時間以内に適用。脆弱性公表後は攻撃が急増する
対策② 多要素認証(MFA)の導入
パスワードが漏れていても、MFAがあれば侵入を防げる確率が大幅に上がる
ZTNA — ゼロトラストネットワークアクセス
従来のVPNは「社内ネットワークに入れれば全て信頼する」という考え方でした。ZTNA(Zero Trust Network Access)は「何も信頼しない」という原則で動きます。
VPN vs ZTNA のアクセス制御
従来型VPN(境界型セキュリティ)
ネットワークに入れれば
→ 社内サーバ全てにアクセス可能
VPN突破 = 社内侵入完了
→ 社内サーバ全てにアクセス可能
VPN突破 = 社内侵入完了
ZTNA(ゼロトラスト)
アクセスのたびにユーザー・デバイス・文脈を検証
→ 承認されたリソースのみアクセス可能
侵入されても被害を最小化
→ 承認されたリソースのみアクセス可能
侵入されても被害を最小化
試験ポイントまとめ
IPsec AH = 認証のみ、ESP = 暗号化+認証(通常はESPを使う)
SSL-VPNはブラウザから使いやすいが、ファームウェア未更新が深刻なリスク
NATとIPsecは相性が悪い(ポートが重複するため)
VPN装置の脆弱性は最重要対策。MFAと合わせて多層防御を構築