モンテカルロ法の強みは、問題の次元(変数の数)が大きくなっても、計算量が爆発的に増えにくい点にあります。一般的な数値積分などでは、変数が多くなると計算格子が指数関数的に増加してしまいますが、モンテカルロ法では乱数を用いたサンプリングを行うため、試行回数に比例した計算量で済みます。この手法を支えているのは、試行回数を増やすほど確率が本来の値に収束していくという「大数の法則」です。近年では、単にランダムに値を振るだけでなく、現在の状態から確率的に次の状態を生成していく「マルコフ連鎖モンテカルロ法(MCMC)」などの高度な派生手法が登場しており、AIの機械学習における画像認識や自然言語処理のパラメータ推定、金融工学におけるデリバティブ(金融派生商品)の価格評価など、極めて複雑な予測システムで実用化されています。
試験でのポイント