NFC(Near Field Communication)は、直訳すると「近距離場通信」となり、その名の通り数センチメートルという非常に近い距離でのみ通信ができる無線通信規格です。元々は、日本のソニーが開発した「FeliCa(フェリカ)」や、オランダのNXPセミコンダクターズが開発した「MIFARE(マイフェア)」といった非接触型ICカードの技術をベースに、世界共通の標準規格としてまとめられたものです。
NFCの最大の特徴は、「かざすだけで一瞬で通信が成立する」という手軽さにあります。BluetoothやWi-Fiのように、接続先の機器を探してパスワードを入力したりペアリングを行ったりする煩わしい設定が一切不要です。また、通信距離が極端に短いため、意図せず離れた場所にある機器と繋がってしまうことや、遠くから電波を傍受されるリスクが低く、非常に安全性が高い通信方式と言えます。この特性から、交通機関の改札機やコンビニエンスストアでの電子決済、オフィスの入退室管理システムなど、素早さと高いセキュリティが求められる場面で広く普及しています。