さらに、論理回路設計においてもベン図は有用です。複数の入力信号に対して、特定の出力を行う論理式を検討する際、カルノー図と呼ばれる表を用いるのが一般的ですが、その根本的な考え方はベン図と共通しています。論理和(OR)、論理積(AND)、論理否定(NOT)といった論理演算の組み合わせが、結果として全体集合の中のどの領域をカバーしているのかを把握することで、不要な条件式の重複に気づき、よりシンプルでバグの少ない条件式へとプログラムを洗練させることができます。
試験においてベン図は、単独の用語として意味を問われることは少なく、論理式や集合演算の問題を解くための「図解」として出題されます。典型的な問題パターンは、複雑な論理式や集合の演算式が提示され、「その式が表す領域を塗りつぶしたベン図はどれか」を選択させるもの、あるいはその逆で、塗りつぶされたベン図が提示され、「これに該当する論理式(または集合式)はどれか」を選択させるものです。
この手の問題を素早く正確に解くコツは、式を小さなパーツに分解して、一つひとつの領域を順番に確認していくことです。例えば、「A AND (NOT B)」という式であれば、まず「Aの円の中」をイメージし、そこから「Bの円と重なっている部分」を削り取る、という手順で考えます。また、ド・モルガンの法則と絡めた出題も多く、「(NOT A) OR (NOT B)」のような一見分かりにくい式が出た場合は、「NOT (A AND B)」すなわち「AとBの重なり部分以外すべて」と法則を使って式を変換してからベン図を探すと、劇的に解きやすくなります。試験本番では、問題用紙の余白に自分で簡単なベン図を描いて斜線を引いてみるのが、ケアレスミスを防ぐ最も確実な方法です。
集合、論理式、ド・モルガンの法則