A社が長年の努力の末に開発した、非常に人気のあるお菓子「スーパーチョコ」があるとします。ある日、B社がパッケージの色使いやデザインの構図、ロゴのフォントまで「スーパーチョコ」にそっくりな「スーパーチョン」というお菓子を発売しました。お店でお客さんが間違えてB社の商品を買ってしまうような状況は、A社が築き上げたブランド力にただ乗りする「不正競争」にあたります。A社は不正競争防止法に基づいて、裁判所に訴え、B社に対して商品の製造・販売の即時中止を求めたり、奪われた利益の賠償を請求したりすることができます。
不正競争防止法は、特許権や商標権のように「特許庁への登録手続きを経て発生する特定の排他的権利」を保護する法律とは異なり、市場全体において「ズル(不正行為)のない、公正な競争秩序」を保つことを目的としています。特許や商標を登録していない場合であっても、この法律によって保護を受けることが可能なケースがあります。
特にIT社会や情報ビジネスにおいて重要な役割を果たすのが「営業秘密の保護」と「限定提供データの保護」です。