クラウドコンピューティングの解説(AWS認定クラウドプラクティショナーシラバス用語)

クラウドコンピューティングの解説(AWS認定クラウドプラクティショナーシラバス用語)
目次

クラウドコンピューティングとは

クラウドコンピューティングとは、インターネットなどのネットワークを経由して、サーバー、ストレージ、データベース、ネットワーク、ソフトウェア、分析、インテリジェンスなどのさまざまなコンピューティングリソースをオンデマンドで利用できるサービス形態のことです。 従来のように企業が自社でハードウェアやインフラストラクチャを所有・管理するのではない、クラウドサービスプロバイダー(AWSなど)が保有する膨大なITリソースを必要な時に必要なだけ借りて利用します。 利用料金は使った分だけ支払う「従量課金制(Pay-as-you-go)」が基本となっており、初期投資を抑えつつ迅速にシステムを立ち上げることができるのが最大の特徴です。 インフラの物理的な保守管理はプロバイダーが行うため、ユーザーはビジネスの付加価値を生み出すアプリケーション開発やサービスの提供に集中することができます。

具体例

クラウドコンピューティングは、私たちの生活における「電気」や「水道」のような公益事業(ユーティリティ)に例えることができます。

  • 電気の利用:私たちは自宅で電気を使う際、自前で発電機を購入したり、燃料を調達して発電所を運用したりはしません。電力会社が構築したインフラを利用し、コンセントにプラグを挿すだけで必要な時に必要な分だけ電気を利用し、月に一度、使った電力量に応じて料金を支払います。
  • クラウドの利用:これと同様に、企業は自社でデータセンターを建設し、高価なサーバーを購入して設定する代わりに、AWSのようなプロバイダーからインターネット越しにサーバーやストレージを借ります。アクセス数が増えてサーバーがさらに必要になればすぐに「コンセント(APIやコンソール)」から追加のリソースを引き出し、不要になれば即座に返却します。
このように、インフラの構築や維持にかかる手間とコストを外部の専門業者に任せ、自分たちは必要な分だけを利用するというのがクラウドの基本的な考え方です。

もう少し詳しく

クラウドコンピューティングの概念を技術的かつ体系的に理解するために、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)が定義したクラウドコンピューティングの「5つの必須特徴」を知っておくことが重要です。 第一に「オンデマンド・セルフサービス」です。利用者はプロバイダーの担当者とやり取りすることなく、Web上の管理コンソールなどから自動的かつ即座にリソースを確保できます。 第二に「幅広いネットワークアクセス」で、スマートフォンやタブレット、PCなど様々なデバイスから標準的なネットワーク経由でサービスにアクセスできます。 第三は「リソースのプール化」です。プロバイダーは巨大なデータセンターにリソースを集約し、マルチテナントモデル(複数の顧客で共有)を用いて動的にリソースを割り当てます。これにより効率的で安価なサービス提供が可能になります。

第四に「迅速な弾力性(Elasticity)」があります。需要の増減に合わせてリソースを自動的かつ瞬時にスケールアップ・スケールダウンできる能力です。 そして第五が「測定されるサービス(従量課金)」です。ストレージの使用量、処理能力、帯域幅などのリソース利用状況が常に監視・測定され、透明性の高い課金が行われます。 これらの特徴により、企業は多額の初期費用(CAPEX:資本的支出)を変動費(OPEX:運用・保守費用)へと移行させることができ、ビジネスの状況に応じた柔軟な財務戦略を立てることが可能となります。

試験でのポイント

CLF-C02試験において、クラウドコンピューティングの「6つのメリット」は頻出テーマです。必ず正確に押さえておきましょう。 1. 「初期費用(固定費)を変動費へ移行」:高価なハードウェアを事前に購入する必要がなくなります。 2. 「スケールによる大きなコストメリット」:AWSのような巨大プロバイダーは多数の顧客を抱えるため、規模の経済が働き、安価な従量課金が実現されます。 3. 「キャパシティの予測が不要」:ピーク時に合わせて過剰なサーバーを用意したり、リソース不足に陥るリスクを回避できます。 4. 「速度と俊敏性(Agility)の向上」:リソースを数分で調達でき、開発からリリースまでの時間を劇的に短縮できます。 5. 「データセンターの運用と保守への投資が不要」:インフラ管理ではなく、ビジネスの差別化に注力できます。 6. 「わずか数分で世界中にデプロイ」:グローバルなインフラを使い、世界中のユーザーに低遅延でサービスを提供できます。 試験では、オンプレミス環境との対比で「クラウドを採用するメリットはどれか」という形式で出題されるため、これらのキーワードに反応できるようにしてください。

関連する用語

クラウドの対義語であり自社でインフラを保有する形態である「オンプレミス」や、需要に応じてシステムを拡張・縮小できる能力を指す「弾力性(Elasticity)」、さらにクラウドの提供形態を分類した「IaaS」「PaaS」「SaaS」などは密接に関連しており、合わせて理解しておく必要があります。

読んだ内容を10問練習と実技で確認

記事で理解した用語を、StudyQuestの演習とクラウド実技ラボで定着させます。

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