NISCとは
NISC(National center of Incident readiness and Strategy for Cybersecurity:内閣サイバーセキュリティセンター)とは、日本の政府機関や重要インフラ(電力、金融、通信など)を守るためのサイバーセキュリティ対策を、国全体の司令塔として企画・調整する組織です。
内閣官房に設置されており、国や社会にとって極めて重要なシステムがサイバー攻撃で停止しないよう、セキュリティ基準の作成や、インシデント(セキュリティ事故)が発生した際の情報収集・対応支援を行います。また、民間企業や国民向けにセキュリティ啓発活動を行うのもNISCの重要な役割です。国際的なセキュリティ機関や他国との情報共有連携も担っています。
具体例
【NISCの主な活動内容】
・毎年2月の「サイバーセキュリティ月間」において、一般国民向けにパスワード強化などの啓発用ポスターやガイドを制作・配布する
・政府機関に対する模擬サイバー攻撃訓練を実施し、防御能力を評価・改善するもう少し詳しく
NISCの主要な活動は、日本全体のセキュリティ水準の維持向上とガバナンスの強化です。その最も重要な成果物の一つが、国のすべての行政機関が遵守すべき共通のルールである「政府機関等の情報セキュリティ基準群」の策定です。これは各省庁のセキュリティ対策のベンチマークとなり、NISCは各機関がルールを適切に守っているかをチェックするための「監査」も実施します。さらに、もし重大なサイバー攻撃が政府機関に仕掛けられた場合には、NISC内に設置された「政府機関情報セキュリティ横断監視・即応調整チーム(GSOC:Government Security Operation Center)」が中心となり、24時間365日体制で攻撃の監視やログの分析、被害の封じ込めを即時にサポートします。また、重要インフラ事業者(鉄道や電力会社など)と緊密に連携し、脅威情報の早期共有ネットワークを構築して大規模障害を未然に防ぐための共同訓練も主導しています。
試験でのポイント
シラバスや試験問題では、NISCの役割や設置場所(内閣官房)に関する基本問題が出題されます。「我が国の政府機関全体の情報セキュリティポリシーを統一的に定め、監査や緊急時の連絡体制を統括する組織はどれか」という形式で、NISCを選択する設問が代表的です。また、NISCが策定している「政府機関等の情報セキュリティ対策基準」の内容や意義に関する問いや、毎年2月から3月に実施される「サイバーセキュリティ月間」での一般国民向けの啓発キャンペーンといった広報的活動についても出題されることがあります。他の政府系組織(経済産業省所管のIPAや民間調整組織のJPCERT/CCなど)との関係性を理解しておきましょう。
関連する用語
関連用語には、NISC設立の根拠法である「サイバーセキュリティ基本法」、政府機関全体のセキュリティ水準を揃えるための「政府機関等の情報セキュリティ対策基準」、24時間体制で政府ネットワークを監視する「GSOC」、そして連携するIT推進機関「IPA(情報処理推進機構)」などがあります。