バックアップとは、データの誤消去や破損、ハードウェアの故障、マルウェア感染、さらには火災や地震などの自然災害といった不測の事態(インシデント)によるデータ消失のリスクに備えて、重要なデータやシステム全体の状態のコピーを作成し、安全な別の物理的・論理的場所に保存しておく運用作業のことです。ITインフラの運用管理において、バックアップは事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)やディザスタリカバリ(DR:災害復旧)の観点から極めて重要なプロセスと位置づけられています。
バックアップの具体的な手法には、大きく分けて「フルバックアップ(完全バックアップ)」「差分バックアップ」「増分バックアップ」の3つのアプローチがあります。
「フルバックアップ」は、対象となるすべてのデータを毎回丸ごとコピーする方式です。データ復旧時には最新のフルバックアップデータを1つ戻すだけで済むため手順が最も簡単で確実ですが、バックアップ処理自体に膨大な時間がかかり、保存先のストレージ容量も大量に消費するというデメリットがあります。