また、E-R図で極めて重要な概念が「多重度(カーディナリティ:対応数)」です。これは、一方のエンティティの1つのインスタンスに対し、もう一方のエンティティがいくつ対応するかを表したものです。
・「1対1」:例えば、「社員」と「社員証」の関係です。1人の社員は1つの社員証を持ち、1つの社員証は1人の社員に対応します。
・「1対多」:例えば、「部署」と「社員」の関係です。1つの部署には複数の社員が所属できますが、1人の社員は1つの部署にしか所属できません。
・「多対多」:例えば、「学生」と「講義」の関係です。1人の学生は複数の講義を受講でき、1つの講義には複数の学生が参加できます。
多対多の関係は関係データベース(RDB)で直接表現できないため、設計段階で「中間テーブル(交差テーブル)」を間に挟み、1対多の関係に分解することが実務上の重要なテクニックとなっています。記述方法には、古典的な「チェン記法」のほかに、鳥の足のような線で多重度を表現する「IE記法」があり、システム開発現場ではIE記法がよく使用されます。