BSCでは、4つの視点の間にある「風が吹けば桶屋が儲かる」的な因果関係を明確にするため、「戦略マップ」と呼ばれる図を作成します。学習と成長(社員の成長)が、業務プロセス(仕事の質の向上)を高め、それが顧客(顧客満足・リピート)に伝わり、最終的に財務(売上・利益の増加)を達成する、という論理的なつながりを可視化します。これにより、抽象的な企業のビジョンが、各現場の具体的な数値目標(KPI)へとブレイクダウンされ、組織全体が一丸となって戦略を実行できるようになります。
試験では、バランススコアカードの「4つの視点(財務、顧客、業務プロセス、学習と成長)」の名称と、それぞれの視点に紐づく具体的な指標(KPI)を選択肢から正しく組み合わせる問題が非常によく出題されます。
例えば、「社員の資格取得率」や「研修実施回数」は「学習と成長の視点」、「製造プロセスの歩留まり率」や「クレーム処理時間」は「業務プロセスの視点」、「新規顧客の獲得率」や「ブランド知名度」は「顧客の視点」、「ROE(自己資本利益率)」や「営業キャッシュフロー」は「財務の視点」に分類されます。それぞれの指標がどのレイヤーに位置するかを瞬時に判断できるようにしておきましょう。また、「戦略マップ」の目的が「4つの視点の因果関係を可視化すること」である点も重要です。
バランススコアカードに関連する用語としては、4つの視点の因果関係を図式化する「戦略マップ」や、目標の進捗を測定する「KPI(重要業績評価指標)」、最終的な目標である「KGI(重要目標達成指標)」があります。また、企業のビジネスプロセスを評価・改善する「BPM」や、ITに特化したBSCである「ITバランススコアカード」も関連用語です。