RFPを作成する背景には、情報システムの開発において「発注側(ユーザー企業)」と「受注側(ITベンダー)」の間で認識のズレが生じやすいという問題があります。もし口頭だけで「勤怠システムを作ってほしい」と伝えた場合、A社は簡易なクラウドサービスを提案し、B社は複雑なオーダーメイドのシステムを提案するかもしれません。これでは、どちらの提案が自社にとって最適なのか、金額の妥当性も含めて比較することが不可能です。
RFPを提示することの最大のメリットは、提案の「基準」を統一できる点にあります。同じ要件に対して各ベンダーがどのようにアプローチするか、見積もり金額はどう違うか、技術的な強みはどこにあるかを客観的に比較・評価(コンペティション)できるようになります。また、RFPを作成する過程で、自社内(経営層、システム部門、現場のユーザー)の要望を整理・集約し、「本当に必要なシステムは何か」を再確認できるという社内調整のメリットもあります。デメリットとしては、質の高いRFPを作成するためには、ITの専門知識や業務分析のスキルが必要であり、作成に多くの時間と労力がかかることが挙げられます。そのため、RFP作成の段階から外部のコンサルタントを入れるケースも少なくありません。