LANの解説(基本情報技術者シラバス用語)

目次

LANとは

LAN(Local Area Network:ローカルエリアネットワーク)とは、学校やオフィス、家庭など、比較的狭い限定されたエリアの中で構築されるコンピュータネットワークのことです。LANを利用することで、同じ建物内にあるパソコンやスマートフォン、プリンターなどの機器同士を接続し、お互いにデータをやり取りしたり、1つのインターネット回線を共有したりすることができます。

LANを構成するための接続方法には、有線LANケーブルを使って物理的につなぐ「有線LAN」と、電波を使ってワイヤレスでつなぐ「無線LAN」があります。LANの内部は高速かつ安定して通信ができることが特徴で、外部のインターネットとはルータという機器を介して接続されます。

具体例

一般的なご家庭におけるLANの構成を考えてみましょう。

  • リビングにあるWi-Fiルータを中心に、お父さんのパソコン、お母さんのスマートフォン、子供のゲーム機、および共有のプリンターがネットワークでつながっています。これが「家庭内LAN」です。
  • このLANがあるおかげで、パソコンから書斎にあるプリンターへワイヤレスで印刷データを送ったり、スマホで撮影した動画をテレビの画面に映し出したりすることができます。

もう少し詳しく

LANは地理的に限られた空間をカバーする高速なネットワークであり、有線LANにおいては国際標準規格である「イーサネット(Ethernet:IEEE 802.3)」が世界中で広く採用されています。有線LANの接続端子としてお馴染みの「RJ-45コネクタ」や、UTPケーブル(一般的に呼ばれるLANケーブル)などがこれに準拠しています。

イーサネットを用いた有線LANでは、ネットワーク内の複数の機器が同時にデータを送信しようとした際に発生するデータの衝突(コリジョン)を制御する必要があります。この制御方式として、伝統的に「CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection:搬送波感知多重アクセス/衝突検出)」方式が用いられてきました。CSMA/CDでは、回線が空いているかを確認してからデータを送信し、もし同時に送信して衝突が発生した場合には、ランダムな時間だけ待ってから再送します。ただし、現在のLANでは、衝突そのものを防ぐことができる「スイッチングハブ」が普及し、「全二重通信(双方向で同時通信が可能)」が行われるため、CSMA/CDが実際に機能する機会は少なくなっていますが、規格の根幹として理解しておく必要があります。

また、LANの配線トポロジー(接続形態)には、中央のスイッチングハブから放射状に接続する「スター型」が主流として使われています。他には、1本の幹線に接続する「バス型」や、環状に接続する「リング型」などがありますが、メンテナンス性や耐障害性の高さから現在のオフィスや家庭のほとんどはスター型LANとなっています。

試験でのポイント

ネットワーク分野の試験では、まず有線LANの主流規格である「イーサネット」の別名が「IEEE 802.3」であること、そしてそのデータ衝突制御方式である「CSMA/CD」のアルゴリズム(送信前に回線を確認し、衝突したらランダムな時間待って再送する)についての仕組みが非常によく出題されます。

また、接続形態である「スター型トポロジー」のメリット(1つの回線障害が全体に影響しないこと)や、ネットワーク構成要素である「スイッチングハブ(ブリッジ)」がMACアドレスをベースにデータ転送を切り分ける仕組みについても頻出です。さらに、後述する広域ネットワーク「WAN」との違いについて、管理主体(LANは自己管理、WANは通信事業者が管理)やコスト、範囲などの観点から比較・整理しておくことが重要です。

関連する用語

LANに関連する用語には、長距離拠点間を結ぶ「WAN」、無線のLANである「無線LAN」、データの衝突を防ぐ「スイッチングハブ」、有線LANのデータ転送ルール「CSMA/CD方式」、家庭やオフィス内の機器に割り振られる「プライベートIPアドレス」などがあります。

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