プロキシとは
プロキシ(Proxy)とは、社内ネットワークとインターネットの間に位置し、クライアント(パソコンやスマホ)の代わりにインターネットへのアクセスを中継する「プロキシサーバー(代理サーバー)」のことです。「代理」という意味を持ちます。
パソコンが直接Webサイトにアクセスするのではなく、プロキシサーバーを介すことで、以下のようなメリットが得られます。
- セキュリティの向上:社内のパソコンのIPアドレスを外にさらさず、不正なサイトへのアクセスをブロックできます。
- 高速化(キャッシュ機能):一度誰かがアクセスしたWebページをプロキシサーバー内に一時保存(キャッシュ)しておくことで、次に同じページを開く際、ネットからではなくプロキシ内から高速にデータを返せます。
- ログの管理:社員がいつ、どのサイトにアクセスしたかの履歴を一括管理できます。
具体例
学校や会社の「購買の買い出し係」をイメージしてみましょう。
- 生徒が直接外の店(Webサイト)へ買い物に行くのは防犯上好ましくありません。そこで、「買い出し係(プロキシ)」に「パンを買ってきてください」と頼みます。
- 買い出し係は,代わりに店へ行ってパンを購入し、生徒に渡します。店側からは買い出し係しか見えないため、誰が頼んだのか(どのパソコンか)は分かりません。
- さらに、買い出し係が「よく売れるパン(キャッシュ)」をあらかじめ手元にキープしておけば、生徒から頼まれた瞬間にその場で渡せるため、店に行く往復の時間を大幅に短縮できます。
もう少し詳しく
プロキシは、クライアントに代わってインターネットの各種サービスと通信を行うため、通常はアプリケーション層で中継動作を行います。利用される配置や目的に応じて、大きく分けて「フォワードプロキシ」と「リバースプロキシ」の2種類があります。
- フォワードプロキシ(通常のプロキシ):組織内LANの内部から、外部のインターネットへ出ていく通信を中継するプロキシです。社内PCの設定画面でプロキシサーバーのIPとポートを明示的に登録して使用します。主な目的は、悪意あるWebサイトへの接続を未然に防ぐ「URLフィルタリング」や、社員のインターネットアクセスログの一括管理・監査、および頻繁に閲覧されるデータの「キャッシュ」によるWAN帯域幅の節約です。
- リバースプロキシ:外部のインターネットから、内部にある公開Webサーバーへ入ってくる通信を中継するプロキシです。ユーザーが外部からWebサイトへ接続しようとすると、リバースプロキシがそのアクセスを代理で受け取り、適切な内部のWebサーバーに転送します。主な目的は、外部に対して本物のサーバーIPを隠すセキュリティ(WAFとの連携)、複数のサーバーに処理を振り分ける「ロードバランシング(負荷分散)」、SSLの暗号化・復号処理を肩代わりする「SSLアクセラレータ」などです。
このほか、クライアントPC側に一切の設定を行わなくても、ネットワーク上のルータが自動的にプロキシを経由させる「透過プロキシ(トランスペアレントプロキシ)」という運用形態もあります。
試験でのポイント
情報処理技術者試験では、プロキシサーバーの主要なメリットを答えさせる選択問題が頻出します。「一度表示したWebページのデータを一時保管しておき、再アクセス時に高速表示する(キャッシュ機能)」「アクセス元クライアントのIPアドレスを隠蔽し安全性を高める」「外部への接続を制限するURLフィルタリング機能を提供する」といった3大役割は基本知識です。
また、セキュリティの枠組みにおいて、DMZ(非武装地帯)などに配置して外部からのアクセスからWebサーバーを保護する「リバースプロキシ」の役割についても問われます。リバースプロキシがWebサーバーの代わりとしてSSL証明書を処理する「SSLアクセラレータ」の機能や、リバースプロキシの配置図を見て通信経路を問う構成問題なども頻繁に出題されるため、両者の違い(フォワードは内部から外へ、リバースは外から内部へ)をしっかり意識しておくことが得点につながります。
関連する用語
プロキシに関連する概念には、Webページの配信元である「Webサーバー」、データを一時保存して再利用する「キャッシュ」、接続先を制限する「URLフィルタリング」、サーバー側に立って動作する「リバースプロキシ」、通信を暗号化する「SSL/TLS」、パケットを遮断・監視する「ファイアウォール」などがあります。