5Gとは
5G(第5世代移動通信システム)は、スマートフォンなどの携帯電話で使われる次世代の通信規格です。従来の4Gと比べて、「超高速・大容量」「超低遅延」「多数同時接続」という3つの大きな特徴を持っています。具体的には、2時間の高画質映画を数秒でダウンロードできるほどのスピード(超高速)があり、通信のタイムラグがほとんど発生しないため、リアルタイムでの高度な遠隔操作(超低遅延)が可能になります。さらに、1平方キロメートルあたり100万台もの機器を同時にネットワークに繋ぐことができるため、身の回りのあらゆる家電やセンサーがインターネットに繋がるIoT社会の基盤として非常に重要な役割を果たしています。
具体例
自動運転車が道路のセンサーや他の車両と瞬時に情報をやり取りして衝突を回避したり、遠隔地にいる医師がロボットアームをタイムラグなしに操作してリアルタイムで患者の手術を行ったりする場面で、5Gの通信技術が活用されています。
[自動運転車] <--(5G超低遅延通信:1ミリ秒以下)--> [道路管理センサーや他の車両]
もう少し詳しく
5G(5th Generation)は、これまでの携帯電話用の音声通話やインターネット接続という枠組みを超え、社会全体のデジタル化(DX)やあらゆるモノが繋がるIoT(Internet of Things)の本格的な普及を強力に後押しするために設計された無線通信システムです。
5Gの「超高速・大容量」を実現するために、従来使われていなかった「ミリ波」と呼ばれる高い周波数帯(28GHz帯など)やSub6(6GHz未満の周波数帯)が新たに利用されています。周波数が高い電波は一度に多くの情報を運ぶことができますが、障害物に弱く遠くまで届きにくいという性質があるため、多数のアンテナ素子を並べて強力な電波を特定の方向へ集中させる「ビームフォーミング」や、超多素子アンテナを用いる「Massive MIMO(マッシブ・マイモ)」などの高度なアンテナ技術が導入されています。
また、5Gの最も革新的な技術の一つに「ネットワークスライシング」があります。これは、1つの物理的なネットワークを、用途に合わせて仮想的に細かく分割(スライス)して提供する技術です。例えば、自動運転の制御システム用には「超低遅延かつ高信頼なスライス」、スマートメーターのデータ送信には「低速だが多数の端末を収容するスライス」、4Kや8Kの映像配信には「超高速・大容量のスライス」といったように、要求される品質やサービス要件に応じた最適な仮想ネットワークを同時に提供することができます。
試験でのポイント
試験対策としては、まず5Gの3大特徴である「超高速・大容量」「超低遅延」「多数同時接続」という言葉を完璧に暗記し、それぞれがどのようなユースケースと結びついているかを整理しておくことが重要です。例えば、「スマート工場の多数のセンサーからのデータ収集」は「多数同時接続」、「高精細映像のリアルタイムストリーミングやVR体験」は「超高速・大容量」、「自動車の自動運転における緊急制御や医療分野でのロボット遠隔操作」は「超低遅延」に分類されます。これらの具体的な事例と特徴を正しく一致させる問題が出題されます。
また、5Gの通信可能エリアを補完・活用する概念として、通信事業者による全国的なサービスとは別に、企業や自治体が自社の敷地や建物内などの限定されたエリア内に独自に構築する「ローカル5G」も試験でよく問われます。ローカル5Gは他者の通信状況による影響を受けにくく、機密性の高い通信環境を自営で構築できる点がメリットです。さらに、低遅延を極限まで高めるために、端末の物理的な近く(ネットワークの境界付近)にサーバーを設置してデータ処理を行う「エッジコンピューティング」との併用についても、合わせて理解しておく必要があります。
関連する用語
身の回りの様々なモノがインターネットに繋がる概念「IoT」、5Gの通信品質を最適に分割して提供する仮想化技術である「ネットワークスライシング」、端末の近くで分散処理を行うことで低遅延を実現する「エッジコンピューティング」などがあります。