ニューラルネットワークの解説(応用情報技術者シラバス用語)

ニューラルネットワークの解説(応用情報技術者シラバス用語)
目次

ニューラルネットワークとは

ニューラルネットワークとは、人間の脳にある神経細胞(ニューロン)のネットワークを模倣して作られた、コンピュータ上で動く計算モデルです。現在のAI(人工知能)やディープラーニング(深層学習)の基盤となっている非常に重要な技術です。

人間の脳は、目や耳から入ってきた情報を多数の神経細胞がバケツリレーのように伝達し、複雑な処理を行っています。ニューラルネットワークも同様に、「入力層(データを入れる場所)」「中間層(特徴を分析・処理する場所)」「出力層(結果を出す場所)」の3つの階層で構成されています。それぞれの階層にある仮想的なニューロン同士が、電気信号の伝わりやすさに似た「重み」を調整しながら計算を繰り返すことで、画像や音声などの複雑なデータを認識・判断できるようになります。

具体例

手書きの数字「8」が書かれた画像を認識するシステムを考えます。画像のピクセル情報(0と1のデータ)が入力層に送られ、中間層で「丸い部分が2つ重なっている」「交差する部分がある」といった特徴が分析されます。最終的に出力層で「これは数字の8である確率が95%です」という結果が導き出されます。

もう少し詳しく

ニューラルネットワークの強みは、データを学習する過程で「重み(ウェイト)」と「バイアス」を自動で最適化できる点にあります。この学習を可能にする代表的なアルゴリズムが「誤差逆伝播法(バックプロパゲーション)」です。これは、出力された結果と実際の正解との間のズレ(誤差)を計算し、その誤差を出力層から入力層に向かって逆方向に伝播させながら、各ニューロンの重みを少しずつ修正していく手法です。また、中間層(隠れ層)を何十層、何百層と深く重ねたものは「ディープニューラルネットワーク(DNN)」と呼ばれ、これがディープラーニング(深層学習)の正体です。層を深くすることで、人間が手作業で指示しなくても、データの特徴(画像の輪郭や質感など)をコンピュータ自身が自動でより抽象的かつ高度に抽出できるようになりました。

試験でのポイント

試験では、ニューラルネットワークの基本的な階層構造(入力層、中間層/隠れ層、出力層)や、重みを調整するためのアルゴリズムである「誤差逆伝播法」の名称がよく問われます。また、各ニューロンが入力を受け取って次のニューロンに信号を出力する際に、信号を非線形に変換して送る役割を持つ「活性化関数(シグモイド関数やReLU関数など)」の概念も頻出します。シラバスでは、ディープラーニングの発展系である画像認識向けの「畳み込みニューラルネットワーク(CNN)」や、時系列データや自然言語の処理に適した「再帰型ニューラルネットワーク(RNN)」といった派生モデルの役割についても区別して理解しているかどうかが重要になります。

関連する用語

ニューラルネットワークに関連する用語としては、重みの最適化を行う「誤差逆伝播法」や、多層構造を持つ「ディープラーニング(深層学習)」があります。また、画像処理でエッジ検出などに使われる「畳み込みニューラルネットワーク(CNN)」や、音声や自然言語処理で前後の文脈を学習するための「再帰型ニューラルネットワーク(RNN)」も、合わせて押さえておくべき重要な技術概念です。

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