PERT図の解説(応用情報技術者シラバス用語)

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PERT図(アローダイアグラム)とは

PERT図(プログラム・エバリュエーション・アンド・レビュー・テクニック、またはアローダイアグラム)は、プロジェクトを構成する複数の作業(タスク)の順序関係や依存関係を、丸印(結合点)と矢印(作業)を用いて網羅的に表したネットワーク図です。どの作業がどの作業の完了を待ってから開始できるかを視覚的に整理し、プロジェクト全体の完了までに最低限必要な日数(クリティカルパス)や、どの作業であれば遅れても全体に影響しないかといったスケジュール分析を行うために使用されます。

具体例

家を建てる際、「基礎工事(10日)」「柱の組み立て(5日)」「屋根ふき(3日)」「内装(7日)」「外壁塗装(6日)」という作業があるとします。柱の組み立ては基礎工事が終わらないと開始できませんが、外壁塗装と内装は並行して進めることができます。これらをPERT図に描いて、最も日数がかかる経路(クリティカルパス)を計算し、「この工事全体を最短25日で終えるためには、どこを絶対に遅らせてはならないか」を見極めます。

【PERT図の簡単な表現イメージ】\n(A:開始) ──[基礎工事:10日]──> (B) ──[柱組立:5日]──> (C) ──[屋根:3日]──> (D:完了)\n                                      │                               ▲\n                                      └──────[内装:7日]──────────┘\n※基礎(10) + 柱(5) + 内装(7) = 22日 が全体の最短完了日数(クリティカルパス)となります。

もう少し詳しく

PERT図(アローダイアグラム)の主要な役割は、各結合点(マイルストーン)における「最早結合点時刻(一番早くその点に到達できる時間)」と「最遅結合点時刻(全体の工期に影響を与えないために、一番遅くともその点に到達していなければならない限界時間)」を順方向および逆方向の計算から算出し、スケジュールのゆとりを分析することにあります。最早結合点時刻と最遅結合点時刻が等しい結合点を結んだ、スケジュールに一切の余裕がない経路を「クリティカルパス(Critical Path)」と呼びます。このパス上にある作業(クリティカルアクティビティ)が1日でも遅れると、プロジェクト全体の完了日も自動的に1日遅れるため、プロジェクトマネージャはクリティカルパス上の作業を最優先で管理・監視する必要があります。逆に、クリティカルパス上にない作業には「トータルフロート(全余裕時間:次の作業や全体の工期に影響を及ぼさずに遅らせることができる最大日数)」が存在します。これらを活用して、突発的な要員不足などのトラブルが発生した際のリソース配置の調整を行います。また、図中で作業の順序関係のみを定義するために、日数が0日で点線で描かれる「ダミー作業」という特殊な接続表現も用いられます。

試験でのポイント

応用情報技術者試験では、午前試験の計算問題、および午後試験のプロジェクトマネジメント分野でアローダイアグラムの計算が超頻出です。出題パターンは主に以下の3つです。1. 最短完了日数(クリティカルパス)を求める。各経路の合計日数を計算し、最も長い日数を算出します。2. 特定の作業の「最遅開始時刻」や「余裕時間(フロート)」を求める。これは、完了地点から逆算(引き算)していく「バックワードパス(逆方向計算)」を用いて算出します。3. 一部の作業日数が変動(遅延や短縮)した際、全体の工期が何日変化するかを評価する。また、ダミー作業(点線矢印)のルール違反(ループさせてはいけない等)や、最早・最遅を計算するためのノード(丸印)の中への数値の書き込み手順など、計算技術の確実性が問われます。過去問を数問解いて計算のコツを掴んでおくことが必須です。

関連する用語

プロジェクト全体の最短完了日数を示す経路であるクリティカルパス、スケジュールをバーチャートで表すガントチャート、およびスケジュールにダミー作業を接続するためのノード(結合点)があります。これらを対比して、効果的な進捗・スケジュール管理手法を整理しましょう。

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