ライブラリの解説(基本情報技術者シラバス用語)

目次

ライブラリとは

ライブラリ(Library)とは、頻繁に利用される便利なプログラムや特定の機能(画像処理、日付計算、通信など)を、他のプログラムから簡単に呼び出して再利用できるようにひとまとめにしたファイル群のことです。「図書館」を意味する名前の通り、役立つプログラムが整理して保管されています。ライブラリを利用することで、開発者は複雑な処理をゼロから自分でプログラミングする必要がなくなり、開発に必要な時間や手間を大幅に削減できます。また、すでに十分にテストされ、安定して動作することが確認されているため、プログラムの品質を保ちやすいというメリットもあります。なお、ライブラリの機能を呼び出すための窓口(仕様)を「API」と呼びます。

具体例

ウェブサイトに綺麗なグラフを表示したいとき、グラフを描くための難しい計算プログラムを自分で書く代わりに、グラフ描画専用のJavaScriptライブラリである「Chart.js」を導入します。開発者はわずか数行の設定コードを書くだけで、プロ並みのグラフを表示できます。

もう少し詳しく

ライブラリは、現代のソフトウェア開発において「車輪の再発明を避ける」ための最重要ツールです。画面への文字の描画、ネットワークを通じたデータの送受信、複雑な暗号化アルゴリズム、AIの機械学習モデルなど、これらをすべてゼロからプログラミングするには膨大な専門知識と途方もない開発時間が必要になります。しかし、世界中の優秀なエンジニアたちが作成し、テストを繰り返して品質を高めたライブラリを利用することで、私たちは自分のアプリケーションの独自の機能(ビジネスロジック)の開発にのみ集中することができます。
ライブラリには、大きく分けて「静的ライブラリ」と「動的ライブラリ」の2つの提供形態があります。静的ライブラリは、プログラムをコンパイルして実行ファイルを作成する際(リンク時)に、ライブラリのプログラム本体が実行ファイルの中に完全に組み込まれます。そのため、実行ファイル単体で動作するというメリットがありますが、ファイルサイズが大きくなる傾向があります。一方、動的ライブラリ(WindowsではDLL、Linuxでは.soファイルなどと呼ばれます)は、プログラムの実行時に必要に応じてメモリに読み込まれ、複数のアプリケーションで同じライブラリを共有して使うことができます。これにより、ディスク容量やメモリの使用量を大幅に節約でき、ライブラリのアップデート時に各アプリの再コンパイルが不要になるという利点があります。

試験でのポイント

ITパスポートや基本情報技術者試験では、ライブラリの目的である「プログラムの再利用による開発効率の向上」や「ソフトウェアの品質確保」といった側面がよく問われます。「よく使われる汎用的な関数や手続きをまとめ、他のプログラムから呼び出して利用できるようにしたもの」という定義文をしっかり覚えておきましょう。
また、外部のプログラムからライブラリの機能を呼び出すための接点や取り決め(インターフェース)のことを「API(Application Programming Interface)」と呼ぶことも非常に重要です。ライブラリとAPIはセットで出題されることが多いため、「ライブラリ=便利な機能の集まり」「API=そのライブラリを使うための窓口・説明書」というイメージで関連付けて理解しておくと、応用問題にも強く対応できます。さらに、OSが提供する共通機能をまとめたシステムライブラリ(API群)など、実践的な用語として出題されることもあります。

関連する用語

関連する用語として、複数のファイルやライブラリを結合して実行ファイルを作成する「リンカ」、ライブラリの機能を呼び出すための窓口である「API(Application Programming Interface)」、複数のプログラムが実行時に共有して利用する「DLL(動的リンクライブラリ)」などが挙げられます。

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