SaaSの解説(ITパスポートシラバス用語)

目次

SaaS(Software as a Service / サース)とは

SaaS(サース)とは、これまでパソコンにCD-ROMなどからインストールして使っていたソフトウェアを、インターネット経由で(主にブラウザを使って)サービスとして提供する仕組みのことです。ユーザーはインターネットにつながる環境であれば、自宅のパソコンでもスマートフォンのアプリでも、同じデータにアクセスして作業を行うことができます。定額料金(サブスクリプション)で利用する形式が一般的です。

具体例

ビジネスやプライベートで広く普及しているSaaSの具体例です。

  • ビジネス用チャットツールや文書作成ツール:社内外のメンバーとブラウザ上で同じ文書ファイルを同時に開き、リアルタイムで共同編集することができます。ファイルは自動的にクラウド上に保存されます。
  • メールサービス:自分のパソコンにメールソフトをインストールしなくても、ウェブブラウザからログインするだけで、世界中どこからでもメールの送受信が可能です。

ソフトウェアのアップデートもサービス提供元が自動で行うため、常に最新の機能やセキュリティが適用されます。

もう少し詳しく

SaaS(Software as a Service:サース、またはサーズ)は、クラウドコンピューティングの一形態であり、現在最も身近に利用されているクラウドサービスです。従来のソフトウェアは「パッケージソフト(買い切り型)」と呼ばれ、電気屋でCD-ROMやDVDを購入したり、インターネットからインストーラーをダウンロードしたりして、自分のパソコンに直接インストールする必要がありました。この方法では、パソコンの買い替えのたびに再インストールが必要であり、バージョンアップも手動で行う手間がかかっていました。SaaSでは、ソフトウェアを動かすプログラム本体やデータはすべてサービス提供者のサーバー(クラウド上)に置かれています。ユーザーはWebブラウザ(ChromeやEdgeなど)を通じて、インターネット経由でそのソフトウェアの機能だけを「サービスとして利用」します。SaaSの最大のメリットは「導入のしやすさ」と「運用の手軽さ」です。初期費用が安く済み、インターネット環境さえあれば場所や端末(PC、スマホ、タブレット)を問わずどこからでもアクセスできるため、テレワークの普及にも大きく貢献しました。また、システムの保守管理やセキュリティ対策、新機能の追加といった面倒な作業はすべてサービス提供側が自動で行ってくれるため、ユーザーは常に最新の状態で安全に利用できます。デメリットとしては、カスタマイズの自由度が低いこと(提供された機能に自分たちの業務を合わせる必要がある)、そしてインターネット障害が発生するとサービスが一切利用できなくなるリスクがある点が挙げられます。

試験でのポイント

試験では、クラウドサービスの提供形態の分類(SaaS、PaaS、IaaS)の違いを問う問題が頻出します。SaaSは「ソフトウェア(アプリケーション)」そのものをサービスとして提供する形態です。問題文に「電子メール、グループウェア、顧客管理システムなどをインターネット経由で利用する」「利用者がソフトウェアの保守を行う必要がない」とあればSaaSです。これに対して、PaaS(プラットフォーム)はシステム開発の土台となる環境を提供するもの、IaaS(インフラストラクチャ)はサーバーやネットワークなどのハードウェアリソースを提供するものです。この3つの違い(ユーザーがどこまで管理するのか、どこからが事業者の責任か)を階層図としてイメージして整理しておくことが、試験対策上の重要なポイントになります。

関連する用語

クラウドサービスの提供モデルとして、SaaSと対比されるPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)やIaaS(インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス)は必ずセットで理解しておきましょう。また、インターネット経由で利用するという点でクラウドコンピューティングという大枠の概念も重要です。

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