RFPの解説(ITパスポートシラバス用語)

目次

RFP(Request for Proposal / 提案依頼書)とは

RFP(提案依頼書)とは、企業が新しい情報システムの開発や導入を外部のIT会社(システム開発会社など)に依頼する際に、自社が実現したい要件や目的、予算、スケジュールなどをまとめて提示する公式の書類です。RFPを複数の会社に提示することで、それぞれの会社から自社の要望に沿った最適な「提案書」や「見積書」を作成してもらい、公平に比較検討することができます。

具体例

社内の勤怠管理システムをリニューアルする際のRFPの具体例です。

・目的:古いシステムを刷新し、リモートワークや直行直帰に対応する。
・機能要件:スマートフォンのGPS機能を使った打刻ができ、有給休暇の申請もスマホで完結すること。
・スケジュール:202X年4月から運用を開始したい。
・提案期限:〇月〇日までに提案書を提出してください。

RFPを用意することで、開発会社との間で「言った・言わない」の誤解を防ぎ、プロジェクトをスムーズに進めることができます。

もう少し詳しく

RFPを作成する背景には、情報システムの開発において「発注側(ユーザー企業)」と「受注側(ITベンダー)」の間で認識のズレが生じやすいという問題があります。もし口頭だけで「勤怠システムを作ってほしい」と伝えた場合、A社は簡易なクラウドサービスを提案し、B社は複雑なオーダーメイドのシステムを提案するかもしれません。これでは、どちらの提案が自社にとって最適なのか、金額の妥当性も含めて比較することが不可能です。
RFPを提示することの最大のメリットは、提案の「基準」を統一できる点にあります。同じ要件に対して各ベンダーがどのようにアプローチするか、見積もり金額はどう違うか、技術的な強みはどこにあるかを客観的に比較・評価(コンペティション)できるようになります。また、RFPを作成する過程で、自社内(経営層、システム部門、現場のユーザー)の要望を整理・集約し、「本当に必要なシステムは何か」を再確認できるという社内調整のメリットもあります。デメリットとしては、質の高いRFPを作成するためには、ITの専門知識や業務分析のスキルが必要であり、作成に多くの時間と労力がかかることが挙げられます。そのため、RFP作成の段階から外部のコンサルタントを入れるケースも少なくありません。

試験でのポイント

ITパスポートなどの情報処理技術者試験では、RFPの「発行元」と「目的」がよく問われます。「RFPは誰が誰に対して提出するものか」という問題に対しては、必ず「発注元企業(ユーザー)からITベンダー(開発会社)に対して提示するもの」と答えられるようにしてください。逆に、ITベンダーから発注元企業に対して出されるのは「提案書」です。また、似た用語である「RFI(情報提供依頼書)」との違いも重要です。RFIはシステム化の具体的な要件が決まる前に、ベンダーの持つ技術や製品情報を広く集めるために出すものであり、RFPはその後に具体的な提案や見積もりを求めるために出すもの、という順番(RFI → RFP)をしっかりと押さえておきましょう。

関連する用語

RFPを作成する前の段階で、技術動向やベンダーの実績などの情報を集めるために用いられるのがRFIです。また、RFPに基づいてベンダーから提出された提案書を評価し、最終的に開発会社を決定した後に、具体的なシステムの仕様を固めていく工程として要件定義が行われます。さらに、RFPに近い言葉として、見積もりのみを依頼するRFQ(Request for Quotation / 見積依頼書)という用語も存在します。

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