RFI(Request for Information / 情報提供依頼書)とは
RFI(情報提供依頼書)とは、企業が新しいシステム構築の検討を始める初期段階で、複数のIT会社に対して、それぞれの会社が持つ技術や製品の情報、過去の実績などの提供を依頼する書類です。まだ具体的な要件が決まっていない段階で、市場にはどのようなシステムや解決策(ソリューション)があるのかを広く調べ、発注先の候補を絞り込むための情報集めに使われます。
具体例
社内のチャットツールの導入を検討し始めた段階でのRFIの具体例です。
- 依頼内容:「当社の規模(社員数約500名)で導入可能なチャットツールについて、製品カタログ、基本機能一覧、セキュリティ対策の仕様、過去の導入事例(特に同業界)などの情報を提供してください。」
このRFIへの返答(製品情報)を参考にしながら、自社のやりたいことを明確にしていき、次のステップで具体的な提案を求めるための「RFP(提案依頼書)」を作成します。
もう少し詳しく
システム導入プロジェクトの初期段階において、発注側の企業が最新のIT技術動向や各ベンダー(IT企業)の得意分野をすべて把握しているとは限りません。例えば、「AIを使って業務を効率化したい」という漠然とした目的があっても、具体的にどのようなAI製品が市場に存在し、どれくらいの費用感が相場なのかが見えていないことがよくあります。このような状態で、いきなり詳細な提案を求めるRFP(提案依頼書)を作成することは困難です。
そこで活用されるのがRFIです。RFIを発行するメリットは、ベンダー側から広く一般公開されていない最新の製品情報や、自社と似た規模・業種の企業での成功事例などを効率的に収集できることです。これにより、自社のやりたいことが技術的に可能なのか、予算の規模感はどれくらいかという「システム化の実現性」を判断する材料を得ることができます。また、RFIへの回答内容や対応の丁寧さを見ることで、「このベンダーは信頼できるか」「自社の業界知識を持っているか」といったスクリーニング(一次選考)を行う目的も兼ねています。RFIは情報収集が目的なので、ベンダーに対して具体的なシステム設計や正式な見積もりを求めることはありません。
試験でのポイント
ITパスポート試験では、「RFI」と「RFP」の役割の違いと順番が頻出ポイントです。必ず「RFI(情報提供依頼書)」で広く情報を集めた後に、その情報を参考にして要件を固め「RFP(提案依頼書)」を提示するという流れを覚えてください。「システム化の要件を提示し、具体的な提案を求める」という説明文があればRFP、「ベンダーの実績や製品の技術動向など、概要レベルの情報を求める」という説明文があればRFIです。英語の「Information(情報)」と「Proposal(提案)」の意味の違いからアプローチすると、間違えにくくなります。
関連する用語
RFIによって集めた情報を基に自社の要件を整理した後に、具体的なシステムの提案や見積もりをベンダーに依頼するために作成されるのがRFPです。また、これらのやり取りは、システム開発の最も初期段階であるシステム企画や要件定義のフェーズへと進むための重要な準備作業として位置づけられています。