IPアドレスとは
IPアドレスとは、インターネットやLANなどのTCP/IPネットワークに接続された、パソコン、スマートフォン、サーバー、プリンターなどの個々の機器を識別するために割り当てられる固有の識別番号です。よく「インターネット上の住所」や「電話番号」に例えられます。このIPアドレスがあるおかげで、送信元は「どこの宛先にデータを送るべきか」を正確に判断でき、データの迷子を防ぐことができます。IPアドレスには、現在主流で「192.168.1.1」のように数字をドットで区切る「IPv4」と、今後の機器増加に備えて桁数を大幅に増やした「IPv6」の2つの形式があります。
具体例
例えば、あなたが自宅でスマートフォンをWi-Fiに接続した際、スマートフォンの設定画面を見ると「192.168.0.15」といった数字が表示されます。これがそのネットワーク内であなたのスマートフォンに割り当てられたIPアドレスです。ルーターはこのアドレスを目印にして、スマートフォンの画面に正しいWebデータを送信して届けてくれます。
もう少し詳しく
IPアドレスには、利用される範囲に応じて「グローバルIPアドレス」と「プライベートIPアドレス」の2種類があります。グローバルIPアドレスは、インターネット全体で重複しない唯一無二のアドレスで、世界中で通信を行うために使われます。一方、プライベートIPアドレス(ローカルIPアドレス)は、家庭や会社などの閉じられた組織内(LAN)でのみ使われるアドレスで、同じLAN内で重複しなければ他の組織と同じ値を使っても問題ありません。また、IPアドレスの構成は「ネットワーク部(どのグループに属しているか)」と「ホスト部(そのグループ内のどの機器か)」に分かれています。この境界を定義するために「サブネットマスク」という値が使われます。従来の「IPv4」は32ビット(約43億個)の容量しかなく、インターネットの爆発的普及によってアドレスが枯渇する問題(IPアドレス枯渇問題)が発生したため、128ビット(ほぼ無限に近い個数)の容量を持つ「IPv6」への移行が進められています。
試験でのポイント
試験では、IPアドレスの種類と機能に関する問題が非常に多く出題されます。特に、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの違い、およびLAN内のプライベートIPアドレスとインターネット上のグローバルIPアドレスを相互に変換する技術である「NAT(Network Address Translation)」や「NAPT(IPマスカレード)」の仕組みは頻出です。また、サブネットマスクを用いた「サブネット分割」の計算問題(ネットワーク部とホスト部を特定し、接続可能な最大ホスト数を求める計算)も定番です。さらに、DHCPサーバーから動的にIPアドレスが割り当てられる仕組みや、IPv4(32ビット、8ビットずつ4分割して10進数で表現)とIPv6(128ビット、16ビットずつ8分割して16進数で表現)の仕様の違いについても正確に把握しておく必要があります。
関連する用語
IPアドレスに関連する用語には、アドレスの枯渇対策としてアドレスを相互変換する「NAT/NAPT」、IPアドレスを自動割り当てするプロトコル「DHCP」、そして機器をネットワーク単位で細かく分割する際の境界設定に使う「サブネットマスク」があります。これらはネットワークの基本設計に不可欠な知識です。