RPAの解説(基本情報技術者シラバス用語)

目次

RPAとは

RPA(Robotic Process Automation:ロボティック・プロセス・オートメーション)とは、人間がパソコン画面上で行っている定型的な事務作業を、ソフトウェアのロボットが自動的に代行・処理する仕組みのことです。「デジタルレイバー(ITの労働者)」とも呼ばれます。

あらかじめ「Aのファイルをダウンロードし、中のデータをコピーして、BのExcelシートの特定のセルに貼り付け、最後にメールで上司に送信する」といった手順(ルール)をロボットに教えておくことで、人間よりもはるかに速く、しかも24時間365日ミスなく正確に作業を実行させることができます。データ入力や集計、確認といった単純な繰り返し作業の削減に非常に有効です。

具体例

例えば、毎月の経費精算や売上報告を行う部署におけるRPAの具体例です。

  • 毎朝、ネット銀行のサイトに自動でログインし、前日の入金明細データをダウンロードして、自社の会計システムへ自動で転記・入力する。
  • 複数のECサイトにアクセスし、自社製品の販売価格を自動で調査して比較表を作成し、毎朝9時までに営業担当者へチャットツールで共有する。
  • 取引先から送られてきたPDFの請求書データをOCR(文字認識)で読み取り、基幹システムに自動登録する。

もう少し詳しく

RPAは、Excelのマクロ(VBA)と混同されることがありますが、その最大の違いは「操作できるアプリケーションの範囲」にあります。Excelのマクロは基本的にOffice製品(ExcelやAccessなど)の内部に閉じた自動化しかできませんが、RPAはWebブラウザ、基幹システム、メールソフト、デスクトップアプリなど、パソコン上で動作するあらゆるシステムを横断して操作することができます。

RPAの自動化のレベルには、ルールに従って単純作業を行う「クラス1(定型業務の自動化)」、AIや機械学習と連携して非定型なデータも処理する「クラス2(EPA: Enhanced Process Automation)」、高度なAIによって判断や意思決定まで自動化する「クラス3(CA: Cognitive Automation)」の3段階があります。現在普及している多くのRPAはクラス1にあたります。RPAを導入することで、社員は単純作業から解放され、企画や顧客対応などの人間ならではの創造的・高付加価値な業務に集中できるようになります。ただし、ロボットは指示された手順通りにしか動けないため、システムの画面レイアウトが少し変わっただけでエラーを起こして停止してしまうといった脆さもあり、適切な運用・管理ルール(ガバナンス)の策定が必要です。

試験でのポイント

試験においてRPAが問われる際は、「どのような業務がRPAの自動化に適しているか」という適用範囲がよく聞かれます。正解のポイントは「ルールが明確な定型業務」であり、「認知的な判断が必要な業務」や「例外処理が非常に多い業務」は不適切であるという点です。また、Excelマクロとの違い(複数のシステムやWebブラウザをまたいで自動化できる点)についても正誤問題で問われやすい論点です。

さらに、OCR(光学文字認識)やAIとRPAを組み合わせることで、紙の伝票のデジタル化からデータ入力までを一貫して自動化するような事例問題もよく出題されます。ロボットの野良化(管理者不明のロボットが走り続ける問題)を防ぐための「ITガバナンス」との関連性についても頭に入れておきましょう。

関連する用語

RPAに関連する用語としては、紙の文字を画像認識でテキスト化する「OCR(光学文字認識)」や、人工知能技術である「AI」、さらには業務プロセス全体を再設計する「BPR」や「BPM」があります。また、RPAを導入して社員がより付加価値の高い仕事へシフトすることを「業務の高度化」とも呼びます。

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