損益分岐点の解説(基本情報技術者シラバス用語)

目次

損益分岐点とは

損益分岐点(そんえきぶんきてん)とは、ビジネスにおいて「売上高」と「かかった費用」がちょうど同じになり、利益も損失も出ない(プラスマイナスゼロの)状態となる売上高、または販売数量のことです。これより多く売れれば「黒字(利益が出る)」になり、これより少ないと「赤字(損失が出る)」になります。会社がビジネスを続けていく上で、最低限いくら売り上げなければならないかを知るための重要な指標です。新規事業を立ち上げる際や、商品の価格設定を決める際にもこの損益分岐点が基準として用いられます。

具体例

例えば、あなたが1杯500円のラーメン屋さんを始めるとします。お店の家賃や光熱費、材料費などの合計費用が月に100万円かかると仮定します。このとき、売上がちょうど100万円(ラーメン2,000杯分)になれば利益も損失もゼロになり、この「100万円」が損益分岐点になります。もし2,001杯目を売ることができれば、そこから初めて利益(黒字)が発生します。逆に1,999杯しか売れなければ赤字になってしまいます。

もう少し詳しく

損益分岐点(Break-Even Point:BEP)を理解するためには、費用を「固定費」と「変動費」に分解する「CVP(Cost-Volume-Profit)分析(本量利益分析)」の考え方が不可欠です。売上高から変動費を引いたものを「限界利益」と呼び、限界利益が固定費と等しくなる点が損益分岐点となります。計算式は「損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率」(限界利益率 = 限界利益 ÷ 売上高)で表されます。この指標を用いることで、企業は「黒字化を達成するために必要な販売数量」を算出できるだけでなく、「現在の売上が損益分岐点からどの程度余裕があるか」を示す「安全余裕率」も計算できます。安全余裕率が高いほど、売上が減少しても赤字になりにくい強固な経営体質であることを意味します。

試験でのポイント

基本情報技術者試験では、与えられた数値(売上高、固定費、変動費など)を計算式に当てはめて、損益分岐点売上高や必要な販売単価、あるいは目標とする利益を達成するために必要な売上高を求める計算問題が非常によく出題されます。「限界利益率 = (売上高 - 変動費) ÷ 売上高」を正しく求め、それを元に「固定費 ÷ 限界利益率」を計算する手順を確実にマスターしておく必要があります。また、売上高に対する変動費の割合を示す「変動費率」を用いた問題も多いため、各用語の定義と相互関係を整理しておくことが得点につながります。

関連する用語

関連する用語としては、売上に関わらず発生する「固定費」、売上に比例して増減する「変動費」、売上高から変動費を差し引いた「限界利益」があります。

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