可用性管理の解説(応用情報技術者シラバス用語)

目次

可用性管理とは

可用性管理(Availability Management)は、ITサービスが必要な時に、必要な期間、いつでも正常に利用できる状態(可用性)を維持・向上させるための管理活動です。「システムがどれだけ安定して動き続けているか(信頼性:MTBF)」や「もし故障したとしても、どれだけ早く復旧できるか(保守性:MTTR)」を数値目標として設定し、監視や改善を繰り返すことで、ユーザーから見たサービスの「停止時間」を最小限に抑えることを目指します。

具体例

銀行のATMやネットバンキングシステムのように、24時間365日動いているべきシステムにおいて、サーバーを「二重化(1台が壊れても、もう1台がすぐに稼働を引き継ぐ)」にしておくことで、ハードウェアが故障した際でもユーザーがサービスを使えなくなるのを防ぎます。このような「壊れにくく、直しやすいシステム構成」を計画・運用することが可用性管理の仕事です。

【可用性管理で用いる指標】\n・可用性(稼働率) = 稼働時間 ÷ (稼働時間 + 停止時間)\n・MTBF (平均故障間隔): システムが故障してから次の故障までの平均時間(長いほど壊れにくい)\n・MTTR (平均修復時間): 故障したシステムが復旧するまでの平均時間(短いほど早く直る)

もう少し詳しく

可用性管理(Availability Management)は、ITILにおけるサービスデザインの重要な領域です。可用性を構成する要素には、以下の4つがあります。・可用性(Availability):合意されたサービス時間中に、サービスが機能している時間の割合(稼働率)。・信頼性(Reliability):サービスが中断することなく機能し続ける能力(指標はMTBF:平均故障間隔)。・保守性(Maintainability):サービスが中断した際、どれだけ迅速かつ効果的に修復・復旧できるか(指標はMTTR:平均修復時間)。・サービス性(Serviceability):外部のサードパーティベンダーが提供する保守契約やサービスの品質。可用性管理では、単一の構成要素が故障しただけでシステム全体が停止してしまう「単一障害点(SPOF:Single Point of Failure)」を排除するための「冗長化(二重化)」の設計や、障害発生時に影響を最小限に抑える「コンポーネント障害影響分析(CFIA)」などの手法を用いて、インフラ設計の上流工程から可用性を考慮します。

試験でのポイント

応用情報技術者試験では、可用性を表す公式の計算問題、および用語の定義が定番です。特に以下の計算問題が非常によく出題されます。・稼働率の計算:稼働率 = MTBF ÷(MTBF + MTTR)。・複数システムの組み合わせ稼働率:直列接続:稼働率A × 稼働率B。並列接続(二重化):1 -(1 - 稼働率A)×(1 - 稼働率B)。また、午前・午後の双方で、「信頼性を高めるためにMTBFを長くする」「保守性を高めるためにMTTRを短くする」「SPOF(単一障害点)を洗い出して排除する」といった改善アプローチの選択や記述が求められます。これらの用語の意味を正確に理解し、数式と組み合わせて確実に計算できるように対策しておきましょう。

関連する用語

システムが故障してから次に故障するまでの平均時間を示すMTBF、故障したシステムが復旧するまでの平均時間であるMTTR、およびそこが壊れるとシステム全体が停止してしまう弱点であるSPOF(単一障害点)があります。これらを組み合わせて、システムの安定性評価手法を体系的に学びましょう。

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