クリティカルパスとは
クリティカルパスとは、プロジェクト管理において、全体のスケジュールを完了させるために「絶対に遅らせることができない、最も時間のかかる一連の作業経路(パス)」のことです。この経路上の作業が1日でも遅れると、プロジェクト全体の完了予定日もそのまま遅れてしまいます。
カレーライス作りを例に説明します。「ご飯を炊く(50分)」と「カレーの具材を切って煮込む(30分)」という2つの作業がある場合、これらは並行して進められますが、カレーライスが完成するのは最も時間がかかる「ご飯が炊き上がる50分後」になります。このとき、「ご飯を炊く」作業がクリティカルパスであり、これを40分に短縮できれば完成も早くなりますが、煮込む作業を10分短縮しても、ご飯が炊けるまではカレーライスは完成しません。
具体例
新商品の発売イベントの準備で、以下のようなタスクがある場合を考えます。
- 会場の確保(準備期間: 10日)
- チラシのデザインと印刷(準備期間: 20日)
- 当日のスタッフ手配(準備期間: 5日)
これらを同時にスタートさせた場合、最も日数がかかる「チラシのデザインと印刷」が完了しないとイベントを開始できません。したがって、この作業がクリティカルパスとなり、プロジェクトリーダーはここが遅れないよう最優先で進捗を監視します。
もう少し詳しく
クリティカルパスは、プロジェクトのスケジュール管理手法である「PERT(Program Evaluation and Review Technique)」や「CPM(Critical Path Method)」において、最も重要な概念です。プロジェクトを構成する複数の作業のうち、依存関係(順序関係)を考慮して繋いだ経路の中で、最も所要日数が長くなるルートを指します。この経路上にある作業には「スケジュール的な余裕(トータルフロート)」が一切存在しません。そのため、クリティカルパス上のタスクが1日遅れると、プロジェクト全体の終了日も確実に1日遅れます。プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体の期間を短縮したい場合、クリティカルパス上の作業にリソースを追加して期間を縮める対策(クラッシングやファストトラッキング)を行います。
試験でのポイント
試験では、ネットワーク工程表(アローダイアグラム)を用いた「クリティカルパスを求める計算問題」が非常によく出題されます。各経路の作業日数を足し算し、その中で最も日数が多くかかる経路を見つける手順をマスターしておきましょう。間違いやすい点として、「日数が一番短い経路」や「作業数が一番多い経路」を選んでしまうミスがあります。あくまで「スタートからゴールに至るまでの総日数が最大となる経路」がクリティカルパスであり、それがプロジェクト全体の「最短所要期間」を決定するというロジックを腹落ちさせておくことが重要です。
関連する用語
アローダイアグラム、ガントチャート、プロジェクトマネジメント、PERT