工数見積りの解説(基本情報技術者シラバス用語)

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工数見積りとは

工数見積りとは、システム開発などのプロジェクトにおいて、すべての作業を完了させるためにどれだけの「労働量(作業時間や必要な人数)」が必要であるかを事前に予測して計算する作業のことです。この見積もりは、プロジェクト全体のスケジュール策定や予算(費用)の計算、必要なスタッフの人員配置などを決定するための重要な判断基準になります。

工数を表す単位としては、1人のメンバーが1ヶ月間働いた時の作業量を表す「人月(にんげつ)」や、1人が1日働いた時の「人日(にんにち)」、1時間あたりの「人時(にんじ)」などが広く使われます。過去に開発した類似システムのデータや、必要な画面や機能の複雑さなどを考慮して計算を行います。

具体例

例えば、新しい社内システムを作るのに「3人月」の工数が必要だと見積もられたとします。これは「1人のエンジニアが付きっきりで作業すると3ヶ月かかる全体の仕事量」を表します。もしこのシステムを1ヶ月で完成させたい場合は、3人のエンジニアをアサインして並行作業を依頼することになります。

もう少し詳しく

工数見積りは、プロジェクトを成功させるためのスケジュールと予算の土台を築く作業です。工数を表現する「人月」という単位は、「1人が1ヶ月間フルタイムで作業した場合の労働量」を表します。工数見積りの精度を高めるために、複数の見積もり技法が使われます。開発初期の段階では、過去の類似プロジェクトの総工数から類推して見積もる「類推見積り(トップダウン見積り)」が使われ、詳細設計が進んだ段階では、WBSで洗い出された個々の作業パッケージ(タスク)ごとに工数を見積もって最後に合算する「積上げ見積り(ボトムアップ見積り)」が用いられます。また、ファンクションポイント法のように機能の難易度から機械的に計算する手法や、数式モデルを用いてソフトウェア特性を代入する「COCOMO」といった手法もあります。見積もりは一度で終わらせず、不確実性が減るプロジェクトの進行に伴って繰り返し再見積もりを行うのが理想的です。

試験でのポイント

試験では、各見積もり手法(類推見積り、ボトムアップ見積り、ファンクションポイント法、COCOMO)の特徴やメリット・デメリットを整理した問題がよく出題されます。また、人月の計算問題も定番です。「15人月の作業を3人で並行して行う場合、完了までに何ヶ月かかるか(5ヶ月)」といった単純な計算のほか、開発効率の低下やコミュニケーションコストを考慮する問題が出題されます。「人を2倍に増やしたからといって、開発期間が単純に半分になるわけではない(ブルックスの法則)」というプロジェクト管理の現実的な課題についても理解が求められます。

関連する用語

タスクを細分化するWBS、プロジェクト管理全体の枠組みであるPMBOK、工数をもとに描かれるスケジュール表であるガントチャートやアローダイアグラム、さらに規模測定のファンクションポイント法などと緊密に連携します。

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