AIDMA(アイドマ)とは

AIDMA(アイドマ)とは、消費者が広告や商品を見てから、実際に購入に至るまでの心理的な変化のプロセスを示した代表的なモデルです。以下の5つのアルファベットの頭文字を取っています。
- A (Attention: 注目):存在を知る
- I (Interest: 興味):おもしろそうだと感じる
- D (Desire: 欲求):欲しいと思う
- M (Memory: 記憶):商品を覚えておく
- A (Action: 行動):実際に購入する
企業はこの段階に合わせて、それぞれの心理状態に応じた適切な情報提供や広告宣伝を行います。
具体例
新しい炭酸飲料の販売キャンペーンにおけるAIDMAの具体例です。
1. Attention:テレビCMやSNS広告で斬新なデザインのボトルを見せて認知させる。
2. Interest:「今までにないスッキリした味わい」という特徴を知り、興味を持つ。
3. Desire:暑い夏の日に「飲んでスッキリしたい!」と強く思わせる。
4. Memory:「週末の買い物で買おう」と頭の中で記憶に留めさせる。
5. Action:週末、スーパーの売り場で商品を見つけて買い物かごに入れる。
もう少し詳しく
AIDMA(アイドマ)は、1920年代にアメリカの販売・広告の実務家であるサミュエル・ローランド・ホールによって提唱された、非常に歴史のある消費者行動モデルです。消費者が商品の存在を知ってから実際に購入するまでの心理的なプロセスを段階的に説明したものであり、長年にわたり広告やマーケティングの基本理論として使われてきました。AIDMAのモデルに従うと、企業が行うべきアプローチは顧客が現在どの段階にいるかによって大きく異なります。例えば、商品が発売されたばかりでまだ誰も知らない「Attention(注目)」の段階では、まずはテレビCMや目立つポスターで名前を覚えてもらうことが最優先です。しかし、すでに商品を知っているが欲しいとは思っていない「Interest(興味)」や「Desire(欲求)」の段階にいる顧客に対しては、単に商品名を連呼するだけの広告を見せても意味がありません。「この商品はあなたの悩みをこんな風に解決します」という具体的なメリット(ベネフィット)を伝え、欲しいという感情を刺激する必要があります。さらに「Memory(記憶)」から「Action(行動)」への壁を越えさせるためには、「今なら期間限定で割引」というキャンペーンを打ったり、店頭の目立つ場所に商品を陳列(POP広告)したりして、購買の背中を直接押す工夫が求められます。近年では、インターネットやスマートフォンの普及により、消費者の購買行動が大きく変化しました。そのため、検索(Search)や共有(Share)といったインターネット特有の行動を取り入れた「AISAS(アイサス)」や、SNSでの共感(Sympathy)を重視した「SIPS(シップス)」といった新しいモデルも登場しています。それでも、消費者の心理変化の基本となるAIDMAの考え方は、現在でもマーケティングの基礎として非常に重要視されています。
試験でのポイント
ITパスポート試験で「AIDMA」は、マーケティングや広告宣伝の分野において非常によく出題される頻出キーワードです。試験では、AIDMAの5つのアルファベットがそれぞれ何の略であるか(Attention, Interest, Desire, Memory, Action)や、その正しい順番を問われる問題が定番です。特に順番については、「注意(認知)→興味→欲求→記憶→行動」という流れをしっかりと暗記しておく必要があります。また、引っ掛け問題や応用問題として、インターネット普及後の行動モデルである「AISAS(アイサス)」との違いが問われることも多いです。AISASは「Attention(注目)→Interest(興味)→Search(検索)→Action(購買)→Share(共有)」のプロセスを指します。「Memory(記憶)」や「Desire(欲求)」が含まれているのがAIDMA、「Search(検索)」や「Share(共有)」といったネットでの自発的な情報収集や発信行動が含まれているのがAISASであると、明確に区別して覚えることが得点力アップの鍵となります。問題文に「インターネット上の検索や情報共有を伴う購買モデル」とあればAISAS、「記憶」や「伝統的な広告・マスメディアを中心とした購買モデル」とあればAIDMAを選ぶようにしましょう。
関連する用語
AIDMAから派生したインターネット時代の消費者行動モデルである「AISAS」は、現代のマーケティングを語る上で欠かせない用語です。また、商品やサービスを広く世間に知らせて購買意欲を高める活動全体を指す「プロモーション(販売促進)」や、企業が複数の広告媒体(メディア)を効果的に組み合わせて消費者にアプローチする「メディアミックス」も、AIDMAのプロセスを具体的に進めるための重要な手法として深く関連しています。