モンテカルロ法の解説(応用情報技術者シラバス用語)

モンテカルロ法の解説(応用情報技術者シラバス用語)
目次

モンテカルロ法とは

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モンテカルロ法とは、方程式を解くのが難しい複雑な問題や、確率が絡む現象に対して、コンピュータで大量の「ランダムな数値(乱数)」を発生させてシミュレーションを行い、近似的な答えを導き出す計算手法です。カジノで有名な都市「モンテカルロ」が名前の由来になっています。

この手法は、膨大な回数の実験(サイコロを何度も振るようなもの)を行い、その結果の統計をとることで正解に近づけていきます。計算が複雑で数式では解けないような問題であっても、単純な試行を何百万回、何億回と繰り返すことで、実用上問題のない精度の高い答えを得ることができます。

具体例

雨の日にある池の中にランダムに石を投げ入れ、池の中に落ちた石の割合から、池のおおよその面積を推定する場面をイメージしてください。池の形状が複雑で計算が難しくても、四角い敷地全体にランダムに1万個の石を投げ、そのうち何個が池に落ちたかを数えれば、「池の面積 = 敷地の面積 × (池に落ちた石の数 ÷ 10,000)」という簡単な掛け算で池の面積を求めることができます。

もう少し詳しく

モンテカルロ法の強みは、問題の次元(変数の数)が大きくなっても、計算量が爆発的に増えにくい点にあります。一般的な数値積分などでは、変数が多くなると計算格子が指数関数的に増加してしまいますが、モンテカルロ法では乱数を用いたサンプリングを行うため、試行回数に比例した計算量で済みます。この手法を支えているのは、試行回数を増やすほど確率が本来の値に収束していくという「大数の法則」です。近年では、単にランダムに値を振るだけでなく、現在の状態から確率的に次の状態を生成していく「マルコフ連鎖モンテカルロ法(MCMC)」などの高度な派生手法が登場しており、AIの機械学習における画像認識や自然言語処理のパラメータ推定、金融工学におけるデリバティブ(金融派生商品)の価格評価など、極めて複雑な予測システムで実用化されています。

試験でのポイント

試験においては、モンテカルロ法が「乱数(ランダムな数値)を用いた確率的なシミュレーション手法である」という基本概念を問う問題が中心となります。特に、具体例で挙げたような「円周率(π)の近似値を求める問題」がシラバスのアルゴリズムやプログラミングの分野で頻出します。これは「一辺が1の正方形の中にランダムに点を打ち、原点からの距離が1以下の扇形に入る点の割合を求める」というアルゴリズムであり、フローチャートや疑似言語でプログラムの穴埋め問題として出題されるため、乱数を使って領域内判定を行うロジックの流れを確実に理解しておく必要があります。

関連する用語

モンテカルロ法に関連する用語としては、偏りのないランダムな値を生成する「乱数(疑似乱数)」や、事象の発生頻度から本来の確率を推定する「大数の法則」があります。また、ゲームAIの意思決定(囲碁や将棋のソフトなど)で次に打つべき最善手を探索するためにモンテカルロシミュレーションを応用した「モンテカルロ木探索」や、システム開発においてプロジェクトのスケジュールやコストの振れ幅を予測する「プロジェクトリスク分析」なども密接に関連しています。

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