特性要因図の解説(基本情報技術者シラバス用語)

目次

特性要因図とは

特性要因図(とくせいよういんず)とは、発生している問題(特性)と、その問題を引き起こしていると考えられる様々な原因(要因)との関係を、魚の骨のような形で整理して視覚化した図のことです。その形から「フィッシュボーン図」とも呼ばれます。複雑に絡み合った原因を「人(Man)」「機械(Machine)」「方法(Method)」「材料(Material)」などのカテゴリ(4M)に分類して整理することで、問題の根本原因を見つけ出しやすくする効果があります。チーム全員でブレインストーミングを行いながら作成するのに適しています。

具体例

例えば、レストランで「料理の提供が遅い」という問題が発生したとき、以下のように特性要因図を作成します。

【特性(問題)】料理の提供が遅い   ├── 【人(Man)の要因】: スタッフの研修不足、シフトの人数不足   ├── 【機械(Machine)の要因】: レンジの故障、注文システムの動作が重い   ├── 【方法(Method)の要因】: 調理の手順が複雑、配膳ルートが非効率   └── 【材料(Material)の要因】: 食材の下準備ができていない、在庫切れ

このように問題を魚の背骨に見立て、それぞれのカテゴリから枝を伸ばして具体的な原因を書き込んでいくことで、単に「みんなで頑張ろう」と精神論に頼るのではなく、「注文システムを新しくしよう」「下準備の時間をずらそう」といった具体的な解決策を導き出すことができます。

もう少し詳しく

特性要因図(Cause and Effect Diagram)は、日本の品質管理の先駆者である石川馨によって考案され、海外でも「Ishikawa Diagram」として広く知られています。問題である「特性(結果)」に対して、「なぜその問題が起きたのか」という「要因(原因)」を階層的に整理していくことで、議論を構造化するツールです。一般的には、製造現場では「4M(Man:人、Machine:設備、Method:方法、Material:材料)」、サービス業やオフィス業務では「4P(Place:場所、Procedure:手順、People:人、Promotion:販売促進)」などのフレームワークを大骨(大きな枝)として配置し、そこから中骨、小骨へと原因を掘り下げていきます。単に原因を列挙するだけでなく、問題の全体像を俯瞰し、背後にある根本原因(真因)を論理的に見つけ出すためのコミュニケーションツールとして極めて有効です。

試験でのポイント

試験では、特性要因図の形状(魚の骨に似ていること)や目的、どのような場面で使用されるかが問われます。特に「問題(特性)と、それに影響を与える原因(要因)の関係を系統的に整理して表した図はどれか」という定義問題が頻出します。また、他のQC七つ道具(パレート図、散布図、ヒストグラムなど)との違いを理解しておく必要があります。例えば、「優先して対策すべき重要な課題を特定する」のはパレート図であり、「問題の要因を整理して根本原因を探る」のが特性要因図である、というように、それぞれの図の目的を混同しないように整理しておきましょう。

関連する用語

関連する用語としては、根本原因を突き止めるための手法である「なぜなぜ分析」、要因の絞り込み後に優先順位を決めるために使われる「パレート図」、データのばらつきを可視化する「管理図」があります。

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