問題管理の解説(基本情報技術者シラバス用語)

目次

問題管理とは

問題管理とは、ITサービスにおいて、発生した不具合(インシデント)の「根本的な原因」を突き止め、同じトラブルが再発しないように恒久的な対策を講じる管理プロセスのことです。

トラブルを一時的に解決する「インシデント管理」に対し、「問題管理」は問題の根っこにある真の原因を追求することを重視します。これにより、同じ原因で何度もトラブルが発生し、業務がストップしてしまうのを防ぐことができます。具体的には、発生したトラブルの傾向を分析して隠れたシステム上の不具合(バグ)やネットワーク設計の弱点を見つけ出し、根本的な改修プランを作成して次の「変更管理」プロセスへとバトンを渡します。

具体例

例えば、オフィスの共有サーバーが一時的に過負荷でダウンし、インシデント管理が「サーバーを再起動する」という応急処置で復旧させたとします。しかし、再起動だけでは根本原因が解消されていないため、後日「問題管理」が調査を行い、「特定のデータ処理プログラムにメモリを消費し続けるバグがある」と特定し、そのプログラムの修正を計画します。

もう少し詳しく

問題管理は、発生したトラブルの「根本的な原因(プログラミングのバグ、ハードウェアの欠陥、設計ミスなど)」を特定し、インシデントの再発を防止するためのプロセスです。問題管理は、大きく分けて2つの活動からなります。1つは、過去に発生したインシデントの履歴を分析し、繰り返し発生している問題の原因を突き止めて解決を試みる「受動的な問題管理」です。もう1つは、システムのパフォーマンスログやエラー監視データを日常的に分析し、インシデントとして顕在化する前にシステムの脆弱性を見つけ出す「能動的な問題管理」です。原因が特定された不具合は「既知のエラー(Known Error)」としてデータベースに登録され、サービスデスクがインシデントを迅速に暫定解決するための回避策(ワークアラウンド)として活用されます。恒久的なプログラムの修正が必要となった場合は、変更管理プロセスに「変更申請(RFC)」を提出します。

試験でのポイント

試験では、問題管理の役割である「インシデントの根本原因を特定し、再発防止の恒久的な対策を講じること」という定義が頻出します。一時的な回復を図る「インシデント管理」との目的の違いを確実に整理してください。また、問題管理のアウトプットとして「既知のエラー(原因が特定された問題)」の定義や、それをデータベース(KEDB:既知のエラーデータベース)に記録してサービスデスク等の他部署へ共有することで、組織全体のトラブル対応効率を高めるというメリットが出題されます。

関連する用語

ITILプロセスの一部であり、応急処置を行うインシデント管理、システムの安全な更新を統制する変更管理、システムの現在のバージョン状態を正確に管理する構成管理と連携しています。

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