パレート図の解説(基本情報技術者シラバス用語)

目次

パレート図とは

パレート図とは、データの項目を値の大きい順に並べた「棒グラフ」と、それらの累積比率(全体の何割を占めるか)を表した「折れ線グラフ」を組み合わせた複合グラフのことです。品質管理や業務改善において、「数多くある問題のうち、どの項目が全体の大部分を占めているか」をひと目で把握し、優先的に解決すべき重要な課題を特定するために使われます。「全体の数値の8割は、全体の2割の要素によって生み出されている」という「パレートの法則(80:20の法則)」に基づいています。

具体例

例えば、ある衣類販売店で「商品の返品理由」を調査し、パレート図を作ったとします。

  • 「サイズが合わない」が全体の50%
  • 「ほつれ・汚れがある」が全体の30%
  • 「色がイメージと違う」が全体の10%
  • その他細かい理由が残り10%

このデータをパレート図にすると、最初の2つの項目だけで全体の80%を占めていることが視覚的に分かります。店長は、細かな「イメージ違い」などの対策をするよりも、まずは「サイズ表記の改善」と「検品の徹底」という上位2点に集中して対策を行うことで、最も効率よく返品を減らすことができます。

もう少し詳しく

パレート図は、品質管理における「QC七つ道具」の一つであり、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した不均衡の法則(パレートの法則)をグラフ化したものです。パレートの法則は、「結果の8割は、全体の2割の要素によってもたらされる」というもので、例えば「売上の8割は全顧客の2割がもたらす」「ソフトウェアのバグの8割は、プログラム全体の2割の部分に集中する」といった現象によく見られます。パレート図を作成する手順は、まずデータを収集し、件数の多い順に並べ替えます。次に、各項目の件数を表す棒グラフを描き、その上に左からの累積比率(0%から100%まで)を示す折れ線グラフを重ねて描きます。この累積比率の折れ線が80%に達するまでの項目に焦点を当てることで、最小の労力で最大の効果を得るための重点志向が可能になります。

試験でのポイント

試験では、パレート図の定義や目的、グラフの読み取り、および作成時に用いられる「ABC分析」との関連性についての問題がよく出題されます。ABC分析は、パレート図の累積比率を元に、累積70%〜80%までを「Aグループ(最重要)」、80%〜90%までを「Bグループ(中位)」、それ以降を「Cグループ(簡易管理)」に分類して管理する手法です。試験問題では、「どの項目を優先して改善すべきか」をパレート図や表から判断させたり、他のQC七つ道具(特性要因図やヒストグラムなど)との用途の違いを問われたりします。

関連する用語

関連する用語としては、パレート図を用いてデータをグループ分けする「ABC分析」、原因と結果を整理する「特性要因図」、データの分布を見る「ヒストグラム」があります。

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